ロードバイクには基本的にキックスタンドがないことが多い

一般的な自転車には、ほとんどの場合でキックスタンドが装着されています。
フレームの下部についており、足で上げたり下げたりできるようになっているバーで、停車する時に使います。
キックスタンドがないと、壁などに立てかけたり、自転車用のスタンドに入れたりしない限りは地面に倒すしかありません。
かなり必要性の高いものなのですが、ロードバイクにはキックスタンドが付いていないことが多いです。

これには理由があります。
まず、ロードバイクはできるだけ軽量化を図ることを非常に重視しています。
ロードバイクは最大効率でスピードを出すことを目的に作れている自転車ですので、無駄なパーツはすべて排除して重量を減らしているのです。

キックスタンドは停車時にはあると便利ですが、走行時には不要なパーツです。
そのため、軽量化を図るために真っ先に排除されてしまうものなのです。
キックスタンドは強度を出すために鉄製ということが多く、重さが出やすいということも関係しています。

もう一つの理由は、フレームの構造バランスを変えたくないという点があります。
特にカーボンフレームの場合は、ある程度重量のあるキックスタンドを下部に取り付けてしまうと、その部分に応力がかかってしまいます。
パーツによっては穴を開けて取り付けることもあるので、強度が落ちるリスクもあります。
こうしたリスクを取るのであれば、キックスタンドは取り付けない方が良いと思っている人が多くいるのです。

スタンドが必要かどうかはスタイル次第で考える

ロードバイクにはキックスタンドを取り付けないので、停車時には自転車を固定するためのスタンドを設ける必要があります。
これは、それぞれのスタイルや場所によります。
たとえば垂直のポールにフックが付いているディスプレイスタンドは、自転車をフックに引っかけることで固定できます。
縦に保管できるので、スペースを確保したい場所で使うと便利です。

また、折りたたみ式のディスプレイスタンドもあります。
後輪軸にひっかけることによって固定でき、自転車を保管しない時はたたんでスペースを稼げるのがメリットです。
携帯できるスタンドもあり、フレームの下に置くことで自転車全体を支えて保持できます。
持ち運びできるので便利なのですが、保持力はあまり強くないので、横風にあおられて倒れてしまうこともあるので注意が必要です。

もちろん、ロードバイクにもキックスタンドを取り付けることは可能です。
どこにでも自転車を停められますし、価格も安いので手軽です。
しかし、上記のように自転車自体のバランスを崩したり車重が重くなったりしますので、あまり取り付けるという選択肢をする人はいません。