空気抵抗と転がり抵抗
走行中に人とロードバイク本体にかかる風の圧力が、空気抵抗と呼ばれるものです。
速度が出れば出るほど、体感として速度抵抗は強くなってバランスを崩したり、疲労感を上げたりする障害となります。
空気抵抗を少なくするためには装備の形状がとても重要で、いわゆる流線型の形だと、風をまともに受けるのではなく抵抗を弱くすることができます。
また、服のバタつきをなくすためにできるだけ体に密着した服にすることや、前方からの風を受けづらいポケットの形状にすることが重要です。
もう一つの大きな要素は、ライディングポジションです。
地面に対して垂直の状態で走れば、その分空気抵抗を大きく受けることになります。
そこで、前傾姿勢を強くして風に対して当たる面積を減らすことが重要なのです。
転がり抵抗というのは、タイヤが地面に接する際に受ける抵抗のことです。
人間の重みやかかるGによってタイヤは変形してしまうのですが、その変形時にエネルギーが奪われてしまいます。
これが速度低下を招く原因となりますので、できるだけエネルギーロスを減らす必要があります。
最も簡単な対策は、タイヤの空気圧を上げることです。
空気圧が低いとそれだけタイヤが潰れて変形しやすくなりますので、ロスも大きくなるわけです。
ただし、あまりに空気圧を高めると地面からの衝撃を吸収できなくなり、車体のコントロールが難しくなったり、疲れやすくなったりします。
適正空気圧を守ることと、フレームの性能に応じた空気圧にすることが重要です。
重力抵抗と機材抵抗
物が下に引っ張られる重力は、ロードバイクについてもかかります。
特に、坂道を登る時に重力抵抗を一番強く感じるものです。
重力抵抗の強さは、その物の重さに比例するという法則があります。
そのため、重力抵抗を下げるには車体の重量をできるだけ減らすことが重要になってきます。
無駄な装備をなくすことや、フレーム強度の高いバイクに換えてレベルアップを図ることができます。
自分自身の体重を減らすというのも、重力抵抗を低めるために重要な対策となります。
4つ目の抵抗は機材抵抗と呼ばれるものです。
バイクのパーツ同士が摩擦することによって生じる抵抗のことで、具体的にはチェーンやシフト、ハブといった回転するパーツで生じることが多いです。
機材抵抗を減らすためには、メンテナンスをしっかりとすることがなによりも重要です。
回転部分が油汚れで真っ黒になっている状態では、その分摩擦も大きくなるので抵抗も強くなります。
そのため、きちんと洗浄をして汚れを取り除きましょう。
必要なパーツには適宜オイルを差し、日ごろから潤滑効果を高めることは欠かせないポイントです。