山登りには欠かせない行動食の選び方

どうして行動食が必要なのか?

行動食とは、登山やトレッキングなどの際に手軽にさっと栄養成分やエネルギーを摂取できる食事のことです。
アウトドアでエネルギーを燃焼している時に行動食を食べないと、体内の血糖値が低下して脳の働きが鈍くなってしまったり、判断力や注意力なども低下するというリスクが高くなります。
重度の場合には、意識を失って昏睡状態に陥ってしまうこともあります。
行動食は、アウトドアをする人にとってはエネルギーを補給する燃料のような役割をしているのです。

行動食の選び方

行動食は、かさばらずに収納できて軽量なこと、そして食べやすく栄養価が高いものが人気です。
パンや柿の種、カロリーメイトやキャンディなどが人気ですが、行動食を選ぶ際にはいくつかのポイントを意識すると良いでしょう。

1つ目に注意したいポイントは、カロリーです。
行動食を食べる目的の一つがカロリー摂取ですから、効率的にカロリーを摂取するためにもカロリーメイトやカントリーマアム、またラムネなど高カロリーな食べ物が良いでしょう。
特にカロリーメイトは行動食を想定して開発されており、カロリーだけでなく栄養面でもしっかり取れるというメリットが期待できます。

2つ目のポイントは、携帯性です。
登山やトレッキングなどでは、行動食以外にも携帯しなければいけないアイテムがたくさんあります。
そのため、できるだけコンパクトで軽量な行動食の方が重宝します。
行動食を準備する際には、大きめのパッケージに入っているものは小分けにした上でジップロックなどに個別分包しておくのが便利です。

3つ目のポイントは、食べやすさです。
アウトドアのアクティビティでは安定して座れる場所がない可能性もあり、歩きながら食べなければいけなかったり、立った状態で食べることも少なくありません。
そのため行動食は、さっと取り出して食べられる利便性が求められます。

調理が必要なものはNGですし、食べた時に汁やソース、粉などが手についてベタベタするのも避けたほうが賢明でしょう。
乾燥している行動食の中には食べた時に口の中がカサカサするものも多いので、その辺のバランスを考えながら選びたいものです。

4つ目のポイントは、栄養素です。
行動食は、ただカロリーを摂取してお腹を満たせばよいだけではありません。
アウトドアのアクティビティの中には、登山やハイキングなどのように有酸素運動として高い効果を持つものが多くあります。
そうしたアクティビティ中に摂取する行動食は、やはり人間が生きるために必要な五大栄養素がバランスよく含まれているものが理想的です。

5つ目のポイントは保存性で、基本的に要冷蔵や要冷凍のものは行動食としては適していません。
常温で保存できるだけでなく、長期間常温に置かれた状態でも風味や食感が大きく失われない保存性が求められます。
例えばバナナは日帰りのアクティビティでは行動食として適していますが、保存性が低いため、複数日かけて楽しむアウトドアにはNGです。